赤ちゃんはさまざまな情報を手掛かりに
言葉を身に付けていきます。
言葉の発達をサポートするために
どのような心掛けをすればよいのか。
個人差が大きい
赤ちゃんはどのように言葉を
身に付けていくのでしょうか?
赤ちゃんは、周囲との触れ合いを通して
言葉を吸収し、自然と獲得していきます。
しかも、わずか3年間という短い時間で、
およそのことは言葉でコミュニケーション
できるようになります。
12ヵ月ごろから、片言の単語を話し始め、
40単語くらい言えるようになると
「語彙爆発(ごいばくはつ)」と呼ばれる
現象が起きます。
それまでおよそ5日に1語のペースで
新しい言葉を発していたのが、1日1語の
ペースで新しい言葉を発するようになる
現象です。
その場で聞いた言葉を使えるようになると
いうよりも、それまでのため込んだ言葉を
どんどん使えるようになっていくと
考えられます。
ただ、言葉を話し始める時期も、語彙爆発の
時期も大きな個人差があります。
一つの目安と考えてください。
「イヌ」より「わんわん」
話し掛ける際に、心掛けてほしいことは?
日本では、一般的に赤ちゃんと触れ合う際、
育児語が多く使われます。
育児語とは、擬音語・擬態語、
音韻反復などの形態的特徴を持った
言葉です。
例えば、
成人語の犬の対する「わんわん」、
車に対する「ぶっぶー」がその代表例です。
育児語は実に豊富です。
育児語が伝統的に使われてきたのは、
成人語よりも育児語の方が、赤ちゃんが
理解しやすく、話しやすいという
面があるようです。
例えば、1500人の赤ちゃんを対象に
「わんわん」と「イヌ」をどの時期に
発話できるようになるのかを
調べたところ、全体の半数の赤ちゃんが
「イヌ」を言えるようになるのは生後
26ヵ月くらい。
それに対して、「わんわん」と言える
ようになるのは15ヵ月くらいでした。
つまり、発話という観点だけでみると、
イヌのことを「イヌ」と教えるよりも、
「わんわん」と教えた方が11ヵ月
早く話せるようになるといえます。
話し始める歩み
バブバブ期 0~9か月 0歳~
2ヵ月ごろをすぎると、うれしい時に
「あー」「くー」などの声をだす。
4ヵ月ごろからは、高い音、大きい音
キーキー声など、いろいろな発声をし始める。
6ヵ月ごろからは「ばばばば」「だだだだ」など
「喃語(なんご)」を話し始める。
モゴモゴ期 10~18か月 ~1歳
ばぁ」「まんま」「ワンワン」「おっぱい」など
意味のある単語「初語」を話し始める。
身ぶり、手ぶりで表現しようとします。
スラスラ期 19~24か月 ~2歳
1日1語ペースで言葉があふれ出す「語彙爆発」が
起きるころ。
「おおきいワンワン」など、二つの言葉を
つなげる「二語文」が作れるようになる。
ペラペラ期 25~36か月 ~3歳
「大きい、しろい、ワンワンがいたね!」などと
動詞や形容詞、数詞や色名なども言えるように
なるころ。
「なんで?」と質問もし始める。
まとめ
育児語を上手に使いながら、
赤ちゃんとの言葉のキャッチボール、
コミュニケーションを楽しんで
いきたいものです。