芸術の秋。
日常生活から少し離れて、美術館・アートを楽しむのも
気分転換になるのではないでしょうか。
最近の美術館が変わってきているのはご存知でしょうか。
ただ優れた作品を鑑賞するのではなく、おしゃれな建物や洗練された
空間だったり、どんな人でも全体の雰囲気を楽しめるようになってきています。
例えば館内のカフェ、侮ることはできません。
質の高いカフェでゆっくりと時間を過ごすのもいいですね。
それとも、参加型のイベントや夜間開館の日を設けている企画展など
昔に比べて敷居が低くなってきていますので気軽な気持ちで足を
運んでみるのもいいのではないでしょうか。
どこの美術館に行く?
具体的に、どこの美術館に行けば良いのか迷うかもしれません。
手っ取り早いのは、近くの美術館へ行ってみることです。
気に入れば何度でも足を運べますし、自分に合わなくても、
労力のロスが少なくて済みます。
旅行先で美術館に行くのもいいでしょう。
中々行くことができない分、旅の思い出にもなります。
テレビやインターネット、雑誌などで人気があり、評判の良い
美術館は何かしら人を引き付ける魅力や価値があるので
行ってみるのもいいのではないでしょうか。
それぞれの特徴を知る
美術館によって扱っている作品の時代やテーマの違いなど
色合いが異なります。
例えば、作家やテーマごとの作品を集め、一定の期間で企画展示を行う
企画展と自館が所蔵している作品を展示する常設型の美術館とがあります。
また、美術館は西洋美術と東洋美術のいずれかを主として扱っているのが
一般的で、そうした特色に合わせ見たいほうを選んでもいいでしょう。
ただ、区分だけでは捉えきれない美術館も少なくありません。
他にもデパート型と専門店型にも区分することができます。
デパート型は、さまざまな芸術家の作品を総合的に展示している美術館で、
幅広いアートを楽しむことができます。
専門店型は、特定の作家やテーマに絞り込んでいる美術館です。
個性が強いのが持ち味で、合うあわないがあるあもしれませんが、
自分の感性が合えば、お気に入りの美術館になりますし、その分野を
より深く理解するのに役立ちます。
時代によっては美術館を分けることもできます。
比較的に古い時代の作品を扱っている美術館と近現代の作品を展示している
美術館では、時代の境目は20世紀より前か後かが一つの目安です。
20世紀以降の作品は「現代美術」や「現代アート」などと呼ばれています。
自分なりの印象を大切に
初心者でもしっかりと観賞できるコツ。
アート観賞の第一歩は「よく見る」ことです。
一つの作品を見るのに1分もかけずに次の作品に移ってしまうのは
非常にもったいないです。
オススメの観賞法
① ディスクリプション
美術鑑賞の特効薬ともいえるのが「ディスクリプション」。
これは、「叙述」「説明」という意味で、美術作品であれば、
何がどのように描かれているかを「言葉で説明してみる」ことです。
「例えば、〈 モナリザ 〉の場合
若い女性が少し体を傾けて微笑んでいます。
椅子の手すりに左手を置き、その上に右手を添えています。
髪の毛が長く、少しウェーブがかかっています。
背景には湖が見え、道もあります。
空は曇りのようです。」
というように、自分で言葉にしてみます。
そのことにより、細部まで視線を向け、より丁寧に鑑賞できます。
② イメージの買い付け
気に入った物を買うつもり観賞してみること。
例えば、洋服を買う際たくさんの服の中からデザインや色合い、サイズや
価格、組み合わせなど、あらゆる角度で検討し購入するとおもいます。
同じように「買う」という視点で作品を見ることで、主体的に向き合える
ようになり、ただ何となく見るよりも、作品から受ける印象が大きく
変わってきます。
③ 五感をフル回転
アートは「見る」ものですが、
しかし、香りや温度、音なども作品から感じ取りながら鑑賞するのも
面白いです。
例えば、一つの作品に向き合った時、“静寂に包まれているな”
“寒そうな印象だな” “温かい感じかな”
“こんな匂いが漂っていそうだな”といったように、五感をフルに
イメージさせることで、より豊かな鑑賞ができるようになります。
④ 引っ掛かりを見つける
美術館には数多くの作品が展示されています。
最初から力を入れて鑑賞すると次第に疲れて、集中力もなくなり、
後半は集中して見れなくなってしまいがちになります。
また、美術館には順路が設けられている所もあり、順路の最後の方に
価値ある作品が展示されていたらその良さや魅力を堪能できずに
終わってしまいます。
そこで紹介するのが「引っ掛かり鑑賞法」で「ざっくり」のあとで
「じっくり」見る方法です。
まず、簡単に大ざっぱに一通り見て回ります。
“何かいい”“何となく魅力を感じる”“ちゃんと見てみたいな”と
こういった何か心に引っ掛かろ作品が幾つか見つかると思います。
そうしたら、また入り口に戻り、心に引っ掛かった作品を中心に、
じっくり見ていきます。
そうすることで、より自分の意味ある作品を深く見られ、自分だけの
何かを体感できます。
後半は疲れてヘロヘロになってしまうのを防げます。
⑤ タイトルやセリフを付ける
一般的に、作品にはタイトルが付いています。
しかし、既存のタイトルとは別に、自分でタイトルをタイトルを
付けてみるのも楽しいものです。
また、複数の人物が描かれていれば、どんな会話のやり取りを
していたら、作品に合うのかを想像してみたください。
タイトルやセリフを付けようとすれば、作品をじっくりと見直し、
自分の観賞を深めていきます。
⑥ わが家に飾るなら・・・・・
一つ一つの作品を、自宅のどこに飾るのがふさわしいかを
イメージしながら鑑賞を楽しむ方法もあります。
例えば“これは静かで落ち着いたイメージだから寝室かな”
“この作品は華やかさがあるからリビングがいいかも”と
このような具合で見るとより深くアートに向き合えます。
また、友人にプレゼントとして贈るならどの作品が良いかと
想像して見るのも一つの方法でもあります。
作品と友人のイメージを照らし合わせて選ぶと、違った
見方もできます。
まとめ
芸術の秋に美術館に行き、この作品“すごいな”“ちょっと面白いかも”
“何だか引き付けられるな”などといったちょっとした感動を発見しに
行くのも良いのではないでしょうか。
また、自分の心を豊かにもすると思いますので是非、美術館・アートを楽しみに
足を運んでみてはいかがでしょうか。