今、帽子のオシャレを楽しむ人が増えてきています。
その一方で「自分には似合わない」「どう選べばいいのか分からない」など
興味はあっても、まだ踏み出していない人も多いのでは?
帽子は当たり前のようにかぶっていた
帽子は「着ける」「取る」とは言わず「かぶる」「脱ぐ」といいます。
つまり、衣服と同じように考えられてきた証拠です。
服飾は「服に飾る」と書きますが、昔の女性でいえば、帽子をかぶり、
洋服を着て、パラソルを持って、靴を履いてようやくお出掛けの装いが
完成となります。
帽子がないと、家の中にいるのと同じになってしまうのです。
ですから、今でも海外の結婚式ではみんな帽子をかぶっていますし、
オリンピックの選手団も帽子をかぶって入場行進をしています。
正式な装いは帽子は無くてはならないものなのです。
日本でも明治から昭和40年ほどまで、外出の際、みんな帽子を
かぶっていました。
外に出る時は帽子をかぶるのが当たり前で、もっと、歴史を
さかのぼると、帽子は特別に許可された人しかかぶることが
できませんでした。
16世紀のヨーロッパでは、偉い人の前では必ず帽子を脱ぎ、
許された人だけが、もう一度かぶることができたようです。
戦後、地方から都会へ就職した人たちにとって帽子をかぶれる
ようになることは一つのステータスでもありました。
帽子の歴史は古く、およそ5000年前にはすでに
エジプトでかぶられています。
今は街を歩く人が皆、帽子をかぶっているような光景はないですが、
歴史を見渡せば、「かぶるのは当たり前」だった時代の方が
とても長いのです。
ただ、今年は、5、6年ぶりに帽子ブームが来ているように思います。
帽子を楽しむ人を見掛ける機会も増えてきましたし、専門店だけでなく、
至る所で帽子が売られているような気がします。
また、さまざまな種類の帽子がリーズナブルな価格で店頭に
並ぶようになってきています。
帽子をかぶると、いつもの洋服が違って見え、断然オシャレ度がアップします。
こんな機会に帽子を楽しんでみてはいかがでしょうか。
帽子の種類
カジュアルとフォーマル
ニットやキャップといった、防寒・日差しよけなどの目的で
かぶる帽子はカジュアル向き。
また、ハンチングも、紳士がスポーツなどの際に
かぶっていたものなので、カジュアルに見られる。
結婚式の披露宴などでは遠慮したい。
ベレー帽は、かぶり方次第でカジュアルからフォーマルまで、
幅広く対応できる。
中折れ帽はどちらかというとフォーマル向きのお出かけ用。
ただし、前のつばの上げ具合によって、くだけた印象に
することもできる。
クラウン(帽子の山の部分)が高いのが特徴のトップ・ハットは
まさにフォーマルの真骨頂。
タキシードに合わせたい。
脱ぐ?脱がない?防止のマナー。
男性は挨拶をする時、帽子を脱ぐのがマナー。
これは中世ヨーロッパの騎士が挨拶の際に、帽子を脱いで
中に武器が入っていないことを示すことで相手に敬意を
表したことに由来する。
また、“囲われた空間では帽子を脱ぐ”のが基本。
ホテルのラウンジや空港のロビーなど、室内でも開放的な場所
であればかぶったままでもいいですが、お店や家に入ったら
帽子は脱いだほうがいいです。
ただし、女性の場合、顔よりも小さいもので、つばがないものは、
ヘッドドレス、つまり洋服と同じと考え脱がなくてもよい。
選び方のポイント
≪ 丸顔 ≫
クラウンは丸いものを。
おでこを出して顔の縦を長く見せる方がいい。
≪ 面長 ≫
どんな帽子も似合いやすい面長。
高さのない帽子を目深にしてかぶってみる。
≪ 四角い ≫
クラウンは角張ったものを。
つばが左右非対称なら、さらに個性を発揮できる。
≪ 四角い ≫
クラウンは角張ったものを。
つばが左右非対称なら、さらに個性を発揮できる。
顔と帽子の幅
顔よりも帽子の幅が狭いと、ほほがふっくらして見える。
顔と帽子の幅が同じなら、顔を面長に見せられる。
顔よりも帽子の幅の方が広いと、あごがシャープに見える。