今春、小学校入学を控える子どもたちは、
今からワクワクしているでしょう。
学校が大好きで元気いっぱいに毎日を
過ごす子になってほしいものです。
あと1ヵ月余り、新しい門出を迎える
子どもに何をしてあげたら良いのか
考えてみましょう。
生活リズムを整える
小学校生活を楽しく過ごすためには、
基本的な生活習慣の土台が見に付いて
いる必要があります。
土台の上に学力が築かれます。
ここではその土台についてお伝えします。
小学校では、今まで以上に時間を
意識する生活になります。
朝から元気よく学校に行けるように
早寝早起きを習慣にしましょう。
なかなか起きない子どもを起こして、
着替えや朝ごはんを
「早く、早く」とせき立てて送り出し、
お母さんは疲れ切って家の中でぐったり・・・
とならないよう、今からの準備が大切です。
早寝早起きをするためには生活リズムを
整えることです。
そのための一番の課題は、テレビやゲームの
時間をコントロール。
親子一緒にルールを決め、子どもに
守られせましょう。
ゲームの場合は特に初めが肝心。
子どもにせがまれて1度、2度、
「今日だけよ」と言っていると、
歯止めがきかなくなります。
子どもが時間を守らなければ、親が
守ればよいのです。
子どものせいにする親がいますが、
それは違うでしょう。
子どものために、毅然とすべき時は
毅然とすることが親の役目です。
「毅然と」というのは怒ることでは
ありません。
ぶれずに、はっきりと心を決めること。
こうした親の姿勢は子どもの成長を
促す最高のプレゼントです。
歯磨きや着替えなどの朝の支度も
今から練習しましょう。
学校が始まると持ち物が多くなり、
宿題も出ます。
いつまでも親が手を貸すわけには
いきません。
入学式を目指してやる気になっている
今のチャンスを生かし、自分のことは
自分でできるようにしてあげてください。
歯磨き、着替えは慣れるまで時間が
かかるので手を出したくなりますが、
そこは我慢。
自分でやらせ、できたら褒めてあげましょう。
今日できなくても1ヵ月もあれば、
上手にできるようになります。
お手伝いとあいさつ
お手伝いもお勧めです。
お手伝いの中には勉強に役立つもの、
生きてゆくために必要な要素が
詰まっています。
やり方を教え、できることは
任せてみましょう。
やってくれたら「ありがとう」の
言葉も忘れずに。
お手伝いをすると、責任感、段取り力、
創意工夫などが見に付きます。
1年生の勉強のほとんどは生活と結び付いて
いるので、生活体験の豊かな子どもほど
学力が付くのです。
勉強というドリルに頼りがちですが、
生活体験からは、ドリルで得られない
考える力、生きる知恵などが得られます。
お手伝いは最高の教材です。
また、元気な声で
「おはようございます」
「こんにちは」と言えることも大切です。
あいさつは、口で教えるだけでは
見に付きませんから、家族で今日から、
元気いっぱいにあいさつをするように
しましょう。
名前を呼ばれたら「ハイ」と大きな声で
返事ができるようになるといいですね。
「聞く力」を育てよう
学校の勉強でつまずく一番の原因は
「聞く力」が育っていないことです。
先生の話が聞けないので学力が付きません。
プリントがよくできても聞く力がないと
なかなか伸びません。
そこで、簡単にできる聞く力を磨くゲームを
紹介します。
赤、青、黄色などのかごを用意し、
「赤いかごにタマネギ3個、にんじんと
ジャガイモを入れて、持って来て」
「黄色のかごに鉛筆3本と消しゴム1個、
はさみ1個を入れて、持って来て」
などと親が注文し、子どもがかごに入れて
親に届けるゲームです。
子どもは、「かごの色」「入れる物」「数」
などのポイントを聞き取らないといけません。
注意深く聞き取る訓練になります。
全部、正しくできたら聞く力が付いて
いる証拠。
あらたまってやらなくても、例えば、
お母さんがお料理をしているついでに
子どもにこのゲームをやらせ、料理で使う
野菜や調味料などを持って来てもらっても
よいのです。
また、授業中の内容が理解できないと、
学校嫌いにつながるので、50音がほぼ読める
くらいになるのも理想です。
そのために誰でも作れる素晴らしい教材が
あります。
親から子どもへの手紙です。
「あした、こうえんにいこう おとうさんより」
「あしたは いっしょに、なまえをかきましょうね」
という具合です。
いつも忙しいお父さん、お母さんとの
コミュニケーションにもなります。
焦って無理に教える必要はありません。
うまくいかなくても、おおらかに、親子で
楽しみながら、ゆっくりと一つ一つのことを
見に付けていきましょう。