多くの学校で夏休みを迎えています。
この時期、受験生を抱える親は
どのように関わるとよいのでしょうか。
子どもとの関わり方のヒント。
親子で勝ち取る挑戦
受験を控えた子どもにとって、
夏休みの過ごし方はとても大切です。
だからこそ、どのように関わればよいか、
緊張と不安を感じている親も少なく
ないと思います。
特に、高校・大学受験の場合、子ども
自身でどの学校に進むのかを決め、
学習する内容や計画も立てる必要が
あります。
多くの子どもにとっては、自分の意志で
人生の選択をする「初めての挑戦」です。
「受験は大変」であるのは確かですが、
受験を終えた子どもたちが振り返って
よく言うのは、
「自分に自信がついた」
「精神的に強くなった」
「将来の目標ができた」
といった成長の実感です。
良い結果になると、自分の勉強法や
目標達成への努力が正しかったと分かり、
大きな自信につながります。
不本意な結果であっても、一つの目標に
向けて真剣に努力した分、「忍耐力」
「思考力」「表現力」「集中力」といった
数字としては見えてこない“学力„が
見に付きています。
長い目で見た場合、受験の経験は
貴重な財産です。
受験は親子で一つの目標に向かって
進む挑戦です。
親の温かい見守り、関わりで受験生を
サポートできれば、親子の絆がさらに
強くなります。
志望校が決まらない
夏休みは志望校を定め、苦手科目の
克服に当てたい時期です。
ただ、まだ志望校が漠然としている
状況でしたら、本人のやる気を高める
意味でも、オープンキャンパスに行く
ことをお勧めします。
7、8月に実施する学校も多くあります。
オープンキャンパスでは記念グッズを
もらえたり、校舎や学生、生徒の雰囲気を
見たり、授業を体験することができます。
自宅からの距離(通学しやすさ)、
通学路の風景、周囲の環境など自分なりに
体験してみることで「行きたい」という
気持ちも湧いてくるでしょう。
受験はどこまでも本人のモチベーションが
重要です。
親から言われただけでは走り切れません。
受験する学校に行くことが自分のために
なると思えば、大きなエネルギーに
なります。
そのためにも候補になる学校に積極的に
足を運びましょう。
関わり方のポイント
子どもへの関わり方は、子どもの学力、
個性によって異なるので一概には
いえません。
ただ、親の心構えとして共通する
「してはいけないこと」は挙げることが
できます。
「しない3原則」意識して 3h>
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① 深刻にならない
誰よりも子ども自身が受験に不安を
抱えています。
だからこそ、一番身近な親が楽観的で
「なんとかなる」という心構えだと、
子どもはホッとできるもの。
家庭内を明るいムードに演出しましょう。
受験期は子どもの勉強の妨げになるとして、
テレビなどの音に気を付け、静かに生活
しようとする方もいますが、それだと
家族にとってもストレスになりがち。
極端に気を使うよりも、学校や塾で疲れ、
緊張した子どもの心身をほぐすために、
家庭を安心できる空間に整えてあげる
ことが大切です。
夏休みは1回くらい家族旅行を計画するのも
いいと思います。
非日常の生活は、適度に気分転換ができ、
あらためて親子で目標を確認したり、
夢や将来について語ったりして、今後を
考え直すよい機会になるからです。
② 追い込まない
子どもがなかなか机に座らない場合、
ついつい
「時間がないよ」
「しっかりしなさい」とはっぱを
掛けてしまいがちですが、親の不安を
子どもに押し付けているだけでプラスには
なかなか働かないでしょう。
「~しなさい」と命令したり、きょうだいや
友だちと比較し、
「○○ちゃんは頑張っているのに」などと
伝えて追い込んだりするのはNGです。
やる気がそがれてしまいます。
追い込むのではなく、
「大丈夫」
「まだ間に合う」
「あなたならできる」と、
希望が持て、本人の自信が高まる
言葉を掛けましょう。
多くの試験は、7割ほど回答できれば
合格できます。
その意味では、3割は間違えても
いいわけです。
子どもは全部、分からないと合格できないと
自分を追い込みがちなので
「全部できなくていい」
「分からないことがあっても大丈夫だよ」
といった点を伝えることも大切だと思います。
③見捨てない
子どもが言うことを聞かないと親も焦って
しまい、「勝手にしなさい」
「好きにしなさい」と見捨てたような
言葉を言ってしまうこともあります。
これも気を付けたい点です。
どの学校に行くのか、どのようなリズムで
勉強をするのかを決めるのは子ども自身。
細かい点まで指示を出さずに、ある程度、
子どもに任せることも必要です。
ただ、子どもにとっては初めての体験で
不安なことばかりであるのも現実。
不安なことは丁寧に聞いてあげ、親自身の
体験なども交えて伝えるサポートが
できるといいですね。
言葉でコミュニケーションをとるのが
なかなか難しければ、子どもが大好きな
料理を作ることもよいのです。
親の手料理は何よりの励ましになるでしょう。