部屋がきれいに片付いていると、快適で気持ちがいいもの。
しかし、「家族が多くて、どうしても物があふれてしまう」
「どこから手を付けていいのか分からない」
などと、片付け方に悩むことも。
そこで、収納のポイントを紹介します。
スペースを残し、優先順位を付ける
家族構成や部屋の数によって、物が収納できる
空間は限られてきます。
そのため、上手に片付けるには
「収納スペースを10割使わない」
「7割収納を心掛ける」
ことがポイントになります。
収納スペースにギュウギュウに物が詰まっていると、
新たに物が増えた時に、しまえる場所がなく、
物があふれてしまいます。
収納スペースに7割だけ物を置くようにして、残りの
3割の空間を空けておくだけで、急に物が増えても、
そこに一時的の置いておくことができます。
また、7割収納であれば、物を探す時間が減り、
取り出す手間も解消されます。
部屋をキレイに維持するには、その部屋に置きたい物の
優先順位を付けておくといいでしょう。
そして、新しい物を置く際は、
「今ある物と入れ替える」と考え、
月ごと季節ごとなどに物と向き合い、
スペースを有効に使えるように見直しましょう。
「7割」収納を目指す手順
① 部屋の役割を明確にする
片付けがうまくいかない家の特徴は、
一つの部屋に役割が集中していることが
挙げられます。
例えば、リビングに子どもの勉強道具や
お父さんのスーツ類、お母さんのメイク道具などが
置いてあるケースです。
まずは、
「個人スペース」と
「共有スペース」をはっきり区別することから
始めましょう。
つまり、子どもの物は全て子どもの部屋に、
夫婦の物は寝室に、家族の物はリビングに、
というように明確に区別することで、何をどこに
収納すべきかがはっきりします。
部屋の数も限られていますので、部屋で分けることが
難しい場合は、押し入れの上下など、収納場所ごとに
分けるといいでしょう。
② クローゼットの荷物を出す
家の物を減らすには、大きな収納空間であるクローゼットや
押し入れの物を全て出すところからスタートしましょう。
家の中で最も物が多い場所でもあり、忘れられていたり、
ほとんど使わない物が入っていたりするのが、クローゼットや
押し入れなのです。
「物を捨てられない」と、ちゅうちょする人でも、
物を手放しやすく、片付けが加速します。
③ 「残す」「手放す」を取捨選択
全ての物を出し切ったら、次に「残す」か「手放す」かを
選択します。
ポイントは、
「本当に必要な物」と「心から大切な物」を残すことです。
「もったいない」とか「いつか使うかも」というものは
またクローゼットの奥で眠ることになります。
こまごまとした物は、適当な紙袋や箱の中へ一時的に入れて、
「文房具類」「化粧品」などと、中の物を記入しておきましょう。
文房具類は、意外と家中に散在しています。
書けなくなっているペンもあったりしますので、このタイミングで
整理しましょう。
④ 物を居場所へ移す
必要な物や大切な物だけを残したら、次に一つ一つの
居場所に移動させます。
居場所とは部屋の役割に合わせた場所のこと。
つまり、子どもの物なら、子どもの部屋や子どもの収納
スペースへ、化粧品や洗剤は洗面所にリモコンや新聞は
共有スペースであるリビングに納めていきます。
物の居場所をはっきりさせることで、誰の物だから、
どこに片付けるかが決まりますし、
「あれが見当たらない」
といったこともなくなります。
その後、しばらく生活をしてみて、その場所が定位置で
いいか吟味して、確定します。
紙袋や箱に入れたいた物を出して、しっかり収納して完成です。
場所別の片付けテクニック
≪ 押し入れ ≫
クローゼットや押し入れは、広い空間のため、物を入れる際、
ジャンルや人ごとに区切りましょう。
押し入れの場合は、上下で分けて使いのがポイント。
「家族共有スペース」や「夫婦スペース」「子どもスペース」
さらには「季節物スペース」といったように分けます。
また、押し入れの上段は大人の目が行きやすい所なので、
頻繁に出し入れする物を置くのに適しています。
下の段は子どもの手の届きやすい場所なので、
子どもがよく使う物などを収納します。
高い場所にある天袋や枕棚は、誰もが使いづらい場所のため、
次のシーズンまで保管する物や、めったに取り出すことのない
季節ものなどを納めるといいでしょう。
ただし、暖房器具のような重い物は、下の段に置くといいでしょう。
かさばる冬物は小さく
冬物の掛け布団は、かさばってスペースを取るため、次のシーズンまで
どこにしまうのか迷ってしまいます。
そのため、できるだけコンパクトにしたいものです。
そこでおススメなのは、古くなった男性用の長袖シャツや
ワイシャツを使うことです。
ふとんを二つ折りにし、さらにできるだけ小さく巻いて、
シャツの中に入れてしまいます。
そして、ボタンを留めて両袖を背中側に回して
結んだら完成です。
これでコンパクトになりますので、後は押し入れやクローゼットの
一番上の取りにくい場所に置いて、次のシーズンまで保管します。
≪ キッチン ≫
キッチンでは作業動線に沿って収納し、シンクの下にはボウルや
包丁、ラップ、保存容器といった調理の下ごしらえの道具を
しまいます。
その際のポイントは、区切ってつかうこと。
引き出しの場合は奥行きがあるので、プラスチックのファイルケースで
仕切り、ケースごとにカテゴリーを分ければ、高さを有効に使えます。
開き戸の場合は、コの字形のラックなどを入れて高さを生かせば、
上下で種類の違う物を収納できます。
キッチンの物を少なくするコツは、代用できる物は手放してしまうこと。
そして単一の機能しかない「○○専用」といったキッチングッズを
持たないことです。
キッチン周辺の新しい器具が欲しくなったら、
「どこに収納するのか」「本当に必要なのか」
「何かで代用できないか」という考え方をプラスしてみてください。
見せる収納は控える
よくキッチンの壁にフックを付けて、おたまなどの調理器具を
ぶら下げていたり、たくさんの調味料をキレイに並べていたりする
場合があります。
一見すると、取り出しやすく便利に感じますが、キッチンは
油や水が飛び散る場所なので、いちいちどかして掃除
しなければなりません。
目に見えない場所に収納すれば、掃除の手間が省けます。
収納スペースがいっぱいで、鍋やフライパン、調味料が
納まらないという家庭は、キッチン周辺に物を持ち過ぎて
いるといえます。
冷蔵庫の中も位置を決める
保存容器を冷蔵庫に入れる際は、置き場所を決めておくことが大切。
作り置き料理は早めに食べる必要があり、頻繁に出し入れするため、
クローゼットの収納と同様に、最も手の届きやすい場所に
入れるといいでしょう。
ちなみに空になった保存容器も冷蔵庫の決まった場所に入れておくと、
作り置きをするたびに冷蔵庫のスペースを確保する必要がなくなるので
便利です。
≪ リビング ≫
リビングには家具を置き過ぎないのがぽいんと。
共有スペースのため、個人の物は置かず、新聞やテレビのリモコン
ちょっとした文房具類など、家族が使う物のみを置くのがベストです。
どうしても収納ケースが必要な場合は部屋の高さを生かした壁面収納を
設置し、そこにテレビを置けば、収納スペースが生まれます。
レジ袋はコンパクトに
取っておくと何かと便利なのがレジ袋。
でも、そのままの状態で収納するとかさばってしまいます。
そこで、百円均一のお店などで売っているジッパー付きの
ビニール製のポーチを使うといいでしょう。
ポーチに入れて空気を抜けば、コンパクトに。
そのポーチは、つり戸棚の下段などの空いているスペースに
立てて入れておきます。
ポーチに納まりきれない量は入れないと決めれば、
袋があふれることがありません。