最近、「フォトジェニック」という言葉をよく聞きます。
意味は「写真写りがいい」。
スマートフォンで写真を撮ることが、ごく当たり前になった現在。
普及の著しいSNS上でも、フォトジェニックな風景や食べ物の写真には
たくさんの「いいね」が付くという。
スマホのカメラで素敵な写真を撮るためのポイント。
自分のスマホカメラは何に向いているのか?
風景向きなのか花向きなのか機種で違う
よく最新のスマホであれば、カメラもその分、高性能だと
思っている人が多いようですが、必ずしもそうとは限りません。
カメラはあくまでもスマホの機能の中の一つです。
もし、綺麗な写真を撮りたいのであれば、まずカメラ機能に力を入れている
スマホを選ぶことが大前提です。
その上で、どんな写真に向いているカメラなのかも重要です。
機種によって撮れる写真は千差万別。
風景などを撮るなら、画角(撮れる範囲)が広い方が適しているので、
焦点距離は小さいものを選びましょう。
料理や花などを撮るなら、撮影最短距離にとってぼかしの効果に差が出ます。
寄れた分だけ、ぼかしが作りやすいからです。
一般的なスマホはだいたい10㌢から12㌢ですが、メーカーによっては
5㌢くらいまで寄れるカメラもあります。
また、スマホカメラの弱点を知ることも大切です。
それは望遠です。
満月を撮りたいと思っても、レンズが広角なのでいくらズームしても
満月を撮ることはできません。
どうしても撮りたいなら望遠のデジタルカメラを買った方がいいかも。
あと、スマホのモニターの明るさですが、バッテリーの減りを気にして
抑えめにしている人もいるかと思いますが、暗いモニターでは、写真の
明るさが分かりづらいので、写真を撮るときだけはモニターの明るさを
最大にした方が絶対にいいですよ。
撮影時のスマホの構え方
① レンズを下に
カメラのレンズを下にすると顔が大きく写るなどの歪みを
防ぐことができる。
指だけで支えると手ぶれしやすくなるので、しっかりと握り
ながら親指でシャッターをきることができる。
② 肘を固定
両手でカメラのレンズを下に構えた状態でスマホを握り、
さらに両肘をテーブルなどに付けて固定すれば、まったく
手ぶれさせずに撮影することができる。
お店でテーブル上に置かれた料理などを撮る際はオススメ。
③ 自撮りは横位置で
握るのが難しい横位置の場合は、人差し指と小指で上下を
押さえ、中指と薬指でスマホの背面を支えると安定する。
空いた親指でシャッターが切れるので、内側カメラで
自分を撮る「自撮り」がとてもとりやすい。
シャッターショック
シャッターは優しく
手ぶれの最大の原因は、シャッターを切る際に揺れる「シャッターショック」。
スマホのカメラは、シャッターボタンを「押した」時ではなく、指を
「離した」時にシャッターが切られるものが多い。
しっかりとスマホを固定し、静かに指を離すと手ぶれを防ぐことができる。
また、シャッター音と実際に撮っているタイミングにはわずかにズレがあるため、
音が鳴ってもすぐ動かさない方が良い。
スマホは薄くて軽い分、手ブレをしやすいので“シャッターは優しく”を心掛けたい。
まずは「順光」で
被写体に対し、正面(カメラ側)から当たる光を「順光」という。
太陽を背にすることを意識して、常に順光で撮ることから始め、
順光できれいに撮れるようになってきたら、今度は少しずつ太陽の位置を
横にずらしていき、サイド光も試してはいかがでしょうか。
逆光は、コントロールするために高度なテクニックを必要とするので、
最終目標です。
料理などを撮る
スマホカメラで気を付ける点は、大きく3点あります。
一点目は、ズームの操作に慣れること。
被写体との距離とズームのありなしをいろいろと試してみて感覚をつかむ。
二点目は、明るさの調整。
シャッターを切る前に、画面にタッチしてピントを合わせるとともに、
どこの明るさを全体の基準にするか考えましょう。
三点目は、背景に何が写っているかを意識すること。
ズーム、明るさ、背景を意識するクセを付けておくと、写真はどんどん
上手くなっていきます。
また、人物は縦位置で風景は横位置で撮るのが基本といわれています。
英語では、縦向きの写真をポートレート、横向きをランドスケープと
言いますが、それぞれ「肖像画」「景色」という意味もあります。
最近、ドローンが撮ったようにラーメンなどを真上から撮影する
「ドロ写」がはやっていると聞きます。
中には椅子や机の上に乗って、撮る人もいるとか。
くれぐれもお店に迷惑の掛からない程度で楽しんでもらいたいですね。
テーブルの上の料理を撮る際、器を全部写すのではなく、少しズームをして
器を画面から「はみ出させる」と“いい感じ”に見えます。
難しいことは考えず、まず「はみ出させる」撮り方を試してみてください。
余裕があれば、さらに光の当て方や置き方にも工夫してみるのもいいと
思います。