どこの家庭にも、こしょうやブラックペッパー、
七味唐辛子が置いてあると思います。
“食事のお供”に欠かせません。
そこで、香辛料の賢い使い方や
気を付けたいことの基礎知識。
「辛い」だけじゃない!別の特徴も
香辛料を上手に使いこなせる人は、
料理上手といえるかもしれません。
それほど、香辛料は食卓に欠かせません。
ところが香辛料というと、文字通り
「辛い」というイメージはありませんか?
香辛料は、ただ「辛い」だけが取りえでは
ありません。
実は、それぞれの香辛料には、特徴があり、
それを賢く使うことで、食事に変化を
もたらしてくれるのです。
その性質とは、
例えば、「香り付け」「辛味付け」
「色付け」「臭み消し」
「油の抗酸化」「抗菌・抗カビ」など、
これらのいずれかの作用があるのです。
そのうち、香り付け、辛味つけ、色付け、
臭み消しは大きく分けて、香辛料の四つの
基本作用といえるでしょう。
香辛料四つの基本作用
◆ 香り付け
香り付けとしての働きをするものは、
シナモンやミント、クミン、バジルや
カルダモンなどです。
シナモンは、ほとんど甘くありませんが、
甘い香りに特徴があります。
そのため、砂糖と一緒につかうと、砂糖の
甘さを、より強く感じさせてくれます。
◆ 辛味付け
山椒やマスタード、ジンジャー(しょうが)や
レッドペッパーは辛味付けの代表格です。
冬の時期に辛い物を食べると体がポカポカして
きますが、これは、血流量が増えることで
体温が上昇しているのです。
ところが、寒いからと激辛にしてしまうと、
高齢者には刺激が強すぎてしまい、かえって
体の負担になります。
こうした辛味付けの香辛料を用いる際は、
スープや煮込み料理に少量ずつ加え、
無理なく食べることがオススメです。
辛味付け作用の香辛料を用いるメリットは、
中枢神経の働きを高め、食欲が旺盛に
なることです。
また、腸の運動が盛んになり栄養分の
吸収力を高めてくれるところです。
◆ 色付け
色付けとしてはパプリカやサフランが
有名で、ターメリックも色付けの作用に
入ります。
パプリカは赤や黄色が鮮やかなキレイな色を
しています。
唐辛子を辛くないように品種改良されたもので、
サラダに彩を添えてくれます。
◆ 臭み消し
臭み消しの働きをするものとしては、
ガーリックやオニオン、コリアンダー、
タイムなどが挙げられます。
よくステーキなどの肉料理でも下ごしらえとして
塩コショウを振ったり、スープ料理を作る際も、
パセリやタイムなどを一緒に入れて煮込むのは、
肉の臭みを取るためなのです。
保存の際に気を付けるポイント
■ 光(紫外線)
香辛料にとって避けたいのは紫外線です。
日光だけでなく、キッチンの蛍光灯の光にも
紫外線は含まれています。
そのため、キッチンで日の当たる場所に
香辛料を置くのはやめましょう。
できれば、キッチンの引き出しや棚の中などに
保存しておくといいでしょう。
■ 温度
熱すぎる所に置かないのがベストです。
ブラックペッパーなど、比較的よく使う
香辛料は、調理で手に取りやすいように、
どうしてもガスコンロの近く置いてしまいがち
しかし、熱による劣化が進んでしまうので、
食器棚の一角など、熱が届きにくい場所に
保存するようにしてください。
粉末の香辛料は、基本的には常温保存を。
チューブ状のものについては、未開封であれば
常温保存で結構ですが、開封した後であれば
冷蔵庫で保存しましょう。
■ 湿度
最も注意しなければならないのは湿度です。
香辛料は乾燥しているものが主なので、
湿気によって品質が急速に低下していきます。
そのため、調理中のグツグツと煮ている
鍋の上からブラックペッパーなどを
振り掛けるのは直接、湯気がブラックペッパーの
入れ物の口元に付着してしまうのでNGです。
中華料理のお店など、早く使い切る場合は
良いかもしれませんが、一般家庭は、
消費に時間がかかります。
使う分だけをスプーンや手のひらに取ってから
鍋に入れるようにしましょう。
また、保存に際してポリエチレンの袋に入れて
保存するのも避けたいところです。
ポリエチレンの袋は、どうしても湿気を
帯びてしまいます。
何かに入れて保存する場合は、密閉性や
遮光性の高い褐色の瓶や缶に入れて
保存するといいでしょう。
まとめ
香辛料は、ある意味でお料理の魔法のアイテム。
上手に使って料理の幅も広げ、美味しくつくれまし、
また、適切に使えば体に負担をかけず、健康面にも
効果が期待できる一石二鳥な調味料。
そんな調味料で料理を楽しみたいものですね。