雪の季節。
雪が積もると、歩行者が転倒事故を起こしたり、
屋根の雪下ろしが必要になるなど、日常生活にも
大きな影響を及ぼします。
降雪時の危険個所や雪下ろし作業での注意点。
雪道を歩くときは
危ない場所をチェック!
≪ 歩道脇の障害物 ≫
歩道の脇は人通りが少ないことなどもあり、雪が残りやすく、
境目が分かりにくくなります。
側溝や思わぬ障害物などに足を取られないようにしましょう。
≪ 坂道や歩道橋 ≫
坂道は特に滑りやすいので細心の注意が必要です。
また、歩道橋の階段などに積もった雪は解けにくいため危険。
≪ 横断歩道 ≫
横断歩道の白線部分は、水が染み込まないため、薄い氷の膜が
張っている場合があります。
≪ タイル張りの床 ≫
雪道を歩いたあと、地下鉄の駅や店舗など、タイル張りの場所に
入る時は、靴の裏に付いた雪をしっかりと落としましょう。
残ったままにしておくとわずかな弾みで転倒する可能性があるので
危険です。
≪ 歩道と車道の段差 ≫
道路の脇、歩道と車道の段差付近にたまった雪はなかなか解けません。
また、駐車場や店舗の出入り口、ガソリンスタンドなど、車の出入りが
ある場所の歩道は、雪がタイヤに踏まれて固くなり、滑りやすいので
気を付けてください。
≪ バス停やタクシー乗り場 ≫
バス停やタクシーなどの乗降場所は、多くの人が利用するため、
雪が踏み固められて滑りやすい状態です。
乗り降りの際は、十分に注意しましょう。
正しい歩き方、転び方とは?
雪道での服装や歩き方は、どのようにすればいいのか。
【 服装 】
革底の靴やスニーカーは危険です。
底に深い溝がある滑りにくい靴や撥水性・防水性に
優れた靴を選びましょう。
また、厚手の防寒着と手袋、帽子を着用しましょう。
転んだ時の衝撃を和らげることができます。
【 歩き方 】
雪の日は、地面に垂直に足を踏み出し、重心をやや前にします。
靴の裏全体を路面に付けて歩きましょう。
歩幅が広いと体の揺れが大きくなり転倒しやすくなるので、歩幅を
狭くして歩くのがポイント。
また、ポケットに手を入れたまま歩くと危険です。
転倒等に対応できず、大きなケガにつながる場合があります。
万が一、滑ったら尻もちをつくように転ぶと、頭を打ちにくく
なります。
落雪、つららの落下にも注意
雪がやんで気温が高くなると、建物の屋根に積もった雪やつららなど
落ちてくることがあります。
高い建物が多い都会では、落雪の衝撃も大きくなります。
建物のそばを歩くときは、足元だけでなく頭上にも注意が必要です。
雪下ろしのポイント
準備運動
除雪は見た目以上に重労働。
重い雪を運ぼうとして力を入れると血圧と脈拍が急上昇します。
こうした体への負担を減らすため、除雪作業の前には準備体操を
するようにしましょう。
屋内から寒い外へ出ることで血管が収縮し、脳卒中や心筋梗塞など
「ヒートショック」にも十分注意してください。
除雪作業をすると、ふくらはぎに血液がたまりやすいので、作業後の
ケアも大事になります。
また、急に作業をやめると下半身にたまった血液が心臓や脳に行き
渡らず、貧血の原因となる場合も。
下半身の血液を体全体に循環させるイメージで、雪かき後の整理運動を
行なうことも大切です。
服装
水が染み込まないように、防水素材の上着を着用しましょう。
防寒も大事ですが、雪かきをしていると体が温まり、汗もかきます。
作業中に体温調整がしやすいように、重ね着がオススメ。
汗で濡れても体が冷えないように、なるべく吸水性がよく、乾きやすい
素材の下着を着用しましょう。
安全10か条
① 安全な服装で!
ヘルメットを正しく着用し、着ぶくれしないで、動きやすい
服装にしましょう。
足裏の感触が大事なので、厚底の長靴は避けた方がいいでしょう。
また、滑りにくい防寒性のゴム手袋の着用がお勧めです。
② 日頃の準備!
除雪道具はこまめに手入れしましょう。
③ 屋根の雪の緩みに注意!
暖かい日の午後は屋根の雪が緩みやすいので、特に注意が必要。
また、地上での作業は、屋根からの落雪に注意。
④ 命綱を使いましょう!
屋根の上では、命綱を固定するには、専用のアンカーを使う
反対側の家の柱に結ぶなど、状況に応じて工夫しましょう。
また、命綱は屋根の上で止まる長さに調整しょう。
正しく使用しないと逆に危険です。
⑤ はしごはしっかり固定!
転倒防止のため、はしごの足元をしっかりと固め、上部を
ロープなどで固定しましょう。
斜め屋根への立てかけは、はしごが滑り落ちて大変に危険です。
⑥ 使いやすい道具を!
軽くて雪が付きにくいアルミ製スコップやスノーダンプが効果的。
雪が付きにくくなるスプレーもお勧めです。
⑦ 2人以上で作業を!
事故に備えて2人以上で作業し、携帯電話などを持ちましょう。
やむを得ず1人で作業する場合は、家族と隣近所に声を掛ける
ことが大変大事です。
⑧ 無理はしない!
体調が悪い時に無理をするのは避けましょう。
また、十分に休憩を取りながら、何回かに分けて雪下ろしを
しましょう。
万が一、滑った場合はスコップやスノーダンプを離して
身を守ってください。
⑨ 足場を確認!
屋根に上る前に、軒先からせり出した雪庇を取り除きましょう。
また、軒下の人や電線などにも注意してください。
⑩ 周りに雪を残して!
転落した時のクッションのために周りに雪を残しておきましょう。