骨粗しょう症の予防に効率のよい“食べ合わせ”に
「牛乳とサケ」「ナッツとヨーグルト」など、
一緒に食べるとカルシウムが吸収されやすくなる
組み合わせがあります。
カルシウムと○○
高齢なひとほどよく見られ、特に女性に多い「骨粗しょう症」は
カルシウム不足等によって骨密度が下がり、骨がもろくなる病気です。
腸のカルシウム吸収率は、一般的に加齢に伴って低下。
さらに更年期以降の女性は、女性ホルモンの一種が減ることで
骨のカルシウムが流出しやすくなるといわれています。
厚生労働省は1日のカルシウム摂取基準を、成人の男性が650~800ミリグラム
女性は650ミリグラムとしていますが、この目標に達している人は
少ないのではないでしょうか。
転倒などで骨折し寝たきり状態にならないために、カルシウムは
日頃から積極的に摂取したいものです。
その際、効率よくカルシウムを吸収できるように意識していきたいものです。
ビタミンDが効く
食べ合わせ効果を三つに分類すると、
① 相乗効果
成分の異なる食材を一緒に食べることで、
それぞれの栄養効果が何倍もアップする
組み合わせです。
② 相加効果
相乗効果ほどではないけれど、似た効果を
持つ食材を組み合わせ、双方の良さを
生かすパターン。
③ 相殺効果
一緒に食べると、片方または両方の食材の
効能を減らしてしまうもの。
“損な食べ合わせ”です。
カルシウムの吸収に相乗効果を期待できる食べ合わせを紹介。
カルシウムが豊富な食品は牛乳や乳製品、魚介類、大豆など
豆製品、野菜、海藻、ゴマなど。
これらに腸でのカルシウムの吸収を促進する「ビタミンD」を
多く含む食材を組み合わせましょう。
効率のよい食べ合わせ
【 牛乳とサケ 】
骨の強化に不可欠ともいえる、牛乳。
そのカルシウムの吸収をサケのビタミンDが高める。
【 ナッツとヨーグルト 】
ナッツに含まれるカルシウムの吸収をヨーグルトの乳酸菌が促進。
一押しはアーモンド。
【イワシと豆乳 】
イワシはカルシウムとビタミンDga豊富で、豆乳の
イソフラボンはビタミンDを活性化。
【 小松菜と干しシイタケ 】
小松菜は牛乳に匹敵するほどカルシウムが多く、
干しシイタケはビタミンDが豊富。
【 豆腐とシラス干し 】
豆腐に含まれるカルシウムの吸収をシラスのビタミンDが促す。
ちりめんじゃこもお勧めです。
もったいない例
カルシウムを効率よく吸収することを第一に考えた場合、
損な食べ合わせの例の紹介。
① 牛乳ときなこ
きなこは不溶性の食物繊維が多く、カルシウムの
吸収を妨げる。
ココアとの組み合わせも同様。
② ほうれん草とごま
ほうれん草に含まれるシュウ酸が、ごまのカルシウムと
結合し、結石の原因となりカルシウムの吸収を阻害。
胡麻和えを作るなら小松菜がお勧め。
各食材の優れた栄養素を生かすためにも、効果的な
組み合わせを選びましょう。
シニア世代に勧めたい食べ方は、まず、お茶や汁物を
口にすること。
高齢になると、唾液の分泌が減って食材が喉に張り付きやすくなるので、
水分で喉を潤します。
また、カロリーの高い料理が多い人は“腹7分目”を心掛けるといいでしょう。
まとめ
骨粗しょう症の予防には、適度な運動と日光を浴びることも重要。
適切な食べ合わせと生活習慣で、丈夫で健康な骨を作りましょう。