年末年始は、医療機関も休診するケースが
多くなります。
そんな時、急な病気や事故に見舞われたら
どうしたらよいでしょうか?
インフルエンザや暴飲に注意
インフルエンザなどの感染症が流行したり、
忘年会や新年会などでアルコールを摂取
する機会があったりする年末年始は、
急な病気や事故が増える時期です。
近年は救急搬送の数が増加。
総務省消防庁が発表した「平成29年版
救急・救助の現況」によると、
救急出動件数、搬送人数は、平成21、22年
以降ずっと増えています。
内訳を見ると、件数・人数ともに「急病」が
多く、それぞれ全体の64%を占めています。
この出動のピークが7~8月の夏季と
12月~1月の冬季。
東京消防庁では、原因として
「風邪やインフルエンザなどの冬季に
流行する病気の発生」
「忘年会、新年会などにおける
急性アルコール中毒」
「餅を喉に詰まらせたことによる窒息事故」
を挙げています。
では、これらの急病が発生した時、
どのように対応すればよいのでしょうか。
「救急車を呼ぶ時は、『119番』に電話を
して、電話に出た指令員の案内に従って
ください。
初めに『火事ですか、救急ですか』を
聞かれます。
また、名前や住所、救急車が向かう際に
目印になる建物を聞かれます。
さらに、『誰がどうしたのか』などに
ついてもきかれます」と、総務省消防庁の
担当者は語っています。
救急車が到着するまでの間に
「保険証や普段飲んでいる薬が分かる
『おくすり手帳』などを用意しておくと便利。
乳幼児の場合は、
母子手帳もあるといいです」とも。
しかし、症状によっては、救急車を
呼ぶべきかどうか迷う場合も。
「人命救助が第一なので、
救急車を呼ぶことにためらうべきでは
ありませんが、判断に迷った時、
「#7119」やスマートフォンの
全国版救急受診アプリ『Q助』などの
判断支援ツールもあるので、参考に
してください。
「Q助」全国版救急受診ガイド
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/filedList9_6/kyukyu_app.html
「#7119」とは
救急安心センター事業のこと。
救急車を呼んだ方がいいのか分からない、
また、応急手当の仕方が分からないなど
{#7119」に電話すると、医師や看護師、
相談員が相談に乗り、緊急性の有無や、
適切な診療科目、医療機関の案内を
してくれます(原則、24時間365日体制)
また、「Q助」は、症状の緊急度を
素早く判断するアプリで、救急車を呼ぶ
目安としても使用できます。
「Q助」全国版救急受診ガイド
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/filedList9_6/kyukyu_app/kyukyu_app_web/index.html
こんな時は119番!
突然の激しい頭痛や高熱、支え無しでは
立っていられないほどふらつく等の
症状が出たら、迷わず119番をしましょう。
顔半分が動きにくいといった症状やしびれ、
ろれつが回らない、また、顔色が明らかに
悪いなど
「いつもと違う、様子がおかしい」と
いった場合も同様です。
特に高齢者は自覚症状が出にくいことも
あります。
また、子どもの場合、お母さんやお父さん
から見て、いつもと違うと気付いたら、
迅速に対応することが大切です。
総務省消防庁では
「救急お役立ちポータルサイト」を開設。
サイト内の「救急車利用リーフレット」で
これらを詳しく解説しています。
緊急お役立ちポータルサイト
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList9_6.html
家の中でも注意が必要
家の中でどんな場所で事故が
起きやすいのでしょうか?
高齢者の場合、
1位は段差、玄関、廊下などでの転倒。
2位は階段やベッド、脚立などからの
転落です。
これに、食物などによる窒息、家具や
柱などとの衝突と続きます。
子どもの場合
1位は風呂場や洗面所などでの転倒。
2位が窓やベランダなどからの転倒。
これに、タバコや電池の誤飲、
ブラインドのひもや水筒のストラップに
首などを引っ掛ける事故の順に多く
なっています。
室内での転倒を防ぐため、整理整頓を
心掛けることや、脚立などを使用して
作業をするときは、補助者に支えて
もらうこと、また、窒息を防ぐために
お茶などの水分を取りながら食事を
することなどを心掛け、事故を
未然に防ぎましょう。
まとめ
年末年始の病院休診時に備え、
自治体による休日当番医の広報などを
確認しておくことも大事です。
病気や事故は、自身や周囲に突然
起こるもの。
少しでも落ち着いて行動するために、
「119番」のほか、いろいろな支援
ツールを活用してはいかがでしょうか。