子どもの腹痛やイライラは
もしかしたら便秘が原因かも
しれません。
子どもの便秘を防ぐために
心掛けたい点。
食事、運動、睡眠の生活リズムを整える。
気付いたら早めの対処を
長期間排便がなかったり、常におなかが
張っていたりする場合、便秘傾向に
あるといえます。
排便は毎日あるのが理想ですが、
定期的(2~3日)にあり、おなかの痛みなど
不快感がなければ特に問題ありません。
ただ、保護者に聞いた調査では、約4割の
子どもが「毎日排便がない」と答えています。
便秘は子どもの日常生活に影響を与え、
成長を妨げる可能性もあります。
おなかの不快感のため、勉強や遊びに
集中できなかったり、食欲不振になったり。
実際、「おなかが痛い」との理由で学校を
休む子は少なくありませんが、その原因の
多くは便秘です。
便秘は学校嫌いにもつながるので、
気付いたら早めに対処しましょう。
カレンダーにチェック
家庭で排便を話題にすることは
少ないため、お母さんでも子どもの
便の変化にはなかなか気付かないと
思います。
そこでお勧めは、カレンダーに○×を
子どもに付けさせること。
出た時が○で、出ない時が×。
少し余裕があれば
「やわらかい・かたい」も
書けるとよいと思います。
便の臭いがきつかったり、黒かったり
する時もありますが、おなかの中で
たまっている時間が長かったことが
原因の場合が多いので、神経質になる
必要はありません。
「排便」を通して、子ども自身が体調の
変化に気付き、健康管理の能力を
磨けるようにしましょう。
5つの心掛け
便秘には食事や生活習慣が大きく
関わります。
親子はほぼ同じ物を食べて生活しているので、
子どもの便秘は親次第ともいえます。
子どもだけの問題と考えずに、家庭全体で
生活改善を心掛けることが大切。
5つのポイント
① 生活リズムを規則的に
排便をするには腸が元気に働く
必要があります。
食事、運動、睡眠などの生活リズムを
規則的にして自律神経が正常に機能する
ようにしましょう。
② 多様な栄養を取る
ファーストフードやコンビニ食品などでの
食事が増え、食物繊維を十分に取れていない
子どもが増えています。
食物繊維は腸を元気に保つために欠かせない
栄養素。
また、偏った食事ではなく、多様な栄養を
取ることも大切。
③ きちんと朝食を取る
子どもの便秘の原因で特に多いのが
朝食を取らないこと。
朝食は体のエネルギー源であるだけでなく、
腸を元気に動かす役割もあります。
朝に食事をすると腸に刺激が伝わり、
一般的には1時間くらいで便意が起きます。
逆に朝食を抜くと、この働きが起きず、
排便リズムが乱れるのです。
ぎりぎりまで寝るのではなく、朝は余裕を
持って起き、食事、排便を済ませて
スタートを切れるようにしたいものです。
④ ストレスのケア
イライラや不安、緊張の状態が続くと、
腸の働きが悪くなる場合も。
心の状態も便秘と深く関わっています。
日頃の会話の中で、子どもの話をよく聞き、
不安な気持ちに寄り添う関わりを
大切にしてください。
⑤ スッキリ出す習慣を
硬いうんちで肛門が切れるのが怖かったり、
学校で友達にからかわれたりするのが
嫌で過度に我慢する子どもがいます。
便意を我慢し続けると、腸の機能が落ちて、
徐々に便意を感じなくなってしまう
危険性も。
その状態が続くと大人になってから深刻で、
薬を使わないと排便ができなくなります。
また、むくみ、肩凝り、頭痛や、口臭、
肌荒れの原因のもなります。
幼いうちから便意を感じたら
「すっきり出す」習慣を身に付ける
ことが大切。
子どもの排便に心を配り、大人になってから
困らない腸にしましょう。