家庭にはスマホ、タブレット、ゲーム機など
手軽にインターネットに接続できる機器が
あります。
最近は見るだけでなく、ネットに動画や画像を
投稿する小学生もいます。
便利なツールである半面、トラブルに
巻き込まれる危険性も。
ネットでのトラブルを防ぐために家庭で
気をつけたいポイント。
トラブルを防ぐために
◆ 親の支えで自己管理力を磨く
子どものスマホ、タブレット利用に関して、
長時間利用で対応に悩む親御さんは
少なくありません。
幼い時は、親が管理し、成長・発達段階に
合わせて、使い方を教えていくことが
必要です。
子どもが自由にネットにつながる機器を
使える環境にあるのはよくありません。
子どもの脳は未発達で、環境に合わせて
変化します。
豊かな環境で多くのことを学びながら
成熟していきます。
また大人のように自分をコントロール
する力が十分に見に付いていないので、
どうしてもやり過ぎてしまいます。
ある程度、自己管理ができるように
なっても、使用前に基本的なルールを
家族で決めることが大切です。
例えば、小学生くらいならば
「使用はリビングでだけにする」
「夜9時以降は使用しない」
「新しいアプリを使う時は相談する」など。
今は激しい時代。
ルールを決めても、新しい機器やアプリの
登場で意味がなくなることもあります。
最初は守っていても、徐々に守らなくなり、
対応が難しくなる場合もあります。
ただ、その場合でも、よい雰囲気を
作りながら、また親子で話し合いを
持ってほしいと思います。
「話し合う」こと自体が、子どもが自分で
危険から身を守り、生活を管理していく
力をつける、有意義なプロセスになると
思います。
話し合うことで
「なぜ、このルールが必要なのか」を
自分で考える機会になり、考えて利用
することが習慣になるからです。
どんなに親が管理しても、自分で自分の
ことを守れるようにならなければ
意味がありません。
話し合いを小まめにすることが、
トラブル防止の力を磨くことになります。
ルールを話し合おう
◆ ネット上の友人には会わない
ネットを使うと、知らない人と連絡を
取ることができますが、実際に
会うことは危険です。
子どもを狙った悪意のある人もいます。
自分の「顔写真と名前」「住所」
「通っている学校」などの個人情報を
ネットに載せるのは、悪意を持った人に
情報を提供しているようなものなので
「してはいけない」と教えましょう。
やりとりを重ねていたとしても、全く
事実と異なる情報を伝えている人も
います。
家庭では、日頃から子どもが出掛ける
時には、「誰と会う?」「何時に帰る?」
などの基本的な声かけは行いたいもの。
知らない人と会うトラブルを防ぐことが
できます。
ただし子どもの監視ではなく関心を持つ
という気持ちでいることを忘れないで
ください。
◆ 他人の写真を無断で配信しない
人には自分の肖像(顔や姿)を勝手に
撮影されたり、公開されたりすることを
拒否できる「肖像権」があります。
他人の写真や動画を撮って、許可なく
ネット上に配信し、多くの人が見られる
ようにすることは肖像権の侵害に
当たります。
集合写真の場合でも、写っている一人でも
断ったら、配信しないことが基本です。
外出先で見知らぬ人を無断で撮影したり、
本屋で書籍の内容を撮影したりすることも
いけません。
◆ 悪ふざけ写真や悪口を流さない
ネットでは顔が見えない分、気持ちが
大きくなって、悪ふざけ写真や友達の
悪口、ウソの情報などを流してトラブルに
なることも。
一度流した情報を消すことは難しく、
一生残る可能性もあります。
ネットでは、調べればどのパソコンやスマホ
から配信された内容かが特定されるため、
匿名で利用していても個人は特定されます。
違法行為にならないように気を付けましょう。
またリアルな世界と同じように、慎重に、
人への思いやりをもって使うことが
必要です。
何げなく配信したものでも、他人を傷つける
場合があることを伝えましょう。
また、ネットの情報にはウソやうわさも多く
あります。
うのみにせず、確かな情報なのかを確認する
必要があることも教えたいものです。
◆ 睡眠不足で生活習慣を乱さない
寝る直前まで、スマホやタブレットを
いじって脳が興奮し、十分な睡眠が取れなく
なる子どもがいます。
睡眠不足だと、朝食も十分に取れず、学校の
勉強にも集中できないといった悪循環に
陥りがちです。
特に夜はスマホ、タブレットの使用時間を
決めるなど、生活習慣を乱さない工夫を
しましょう。
過度なネットの利用で
「ぼんやりする時間」が減っていることも
心配です。
人間の脳は、何もすることがない
「ぼんやりする時間」を通して、
空間認識を行ったり、脳に記憶を定着させ
たりしていることが分かってきました。
適度にネットから離れる時間を確保する
ことも大切です。