いよいよホタルの季節。
夕闇に浮かぶほのかな光の点滅は、
誰もが見とれてしまう美しさだろう。
最近ではホタルの里を
整備しているところも多くなってきた。
夕方から街を抜け出して、
ホタルを探しに出かけてみよう。
日本の初夏を彩る、日本特有のホタル!
虫を嫌いな人でも、ホタルを嫌いな
人はあまりいないのでは・・・。
空が暮れ残った頃、
水の匂いのする草むらのあちらこちらから
飛び立つ淡い光。
その美しさは、古くから歌に詠まれ、
初夏の風物詩として親しまれてきた。
一般的にホタル狩りの対象になっているのは、
ゲンジボタルとヘイケボタル。
源氏蛍の名は「光る源氏」から
きたともいわれていて、
より小さいヘイケの方は、
ゲンジとの対照で名付けられたものらしい。
ゲンジボタルは川岸が土に覆われた流れに、
そしてヘイケボタルは田んぼに生息している。
どちらも幼虫は水の中で巻貝を
食べて生きていて、
水辺を離れて見ることはない。
「こっちの水は甘いぞ」という
歌の通りだけど、世界的に見れば、
こういった生態を持つ蛍は珍しく、
特にゲンジボタルは日本特産なのです。
ほたる豆知識
ほたるは一生のほとんどを、
水の中と暗い土の中で過ごします。
成虫になって飛んでいられるのは
約1週間前後と言われています。
[1]5月~6月
オスとメスの蛍(成虫)が交尾して、
メスがコケ中に産卵(黄色い卵を約500個)。
[2]産卵から1ヶ月後
卵が孵化し幼虫となる。
幼虫はすぐに水の中に入り、
カワニナを食べながら暗い場所で成長。
川底の石の下などに潜り込み、
水中で遠い春を待つ。
[3]翌年4月~5月頃
幼虫は水の中から陸にあがり、
土の中に潜る。
[4]上陸から1ヶ月後
幼虫は、さなぎに変化。
[5]さなぎになって10日後
さなぎから羽化し、土から出て成虫となる。
[6]羽化後
成虫となり交尾の相手を探す。
成虫になった蛍の命は約1週間。
はかなくも美しいほたるを大切に・・・
ほたるの発光
●メス
葉っぱの上で発光することで
オスにアピールしています。
●オス
お尻を点滅させながら
メスの光を探し飛び回ります。
●ホタルの点滅速度
ホタルの点滅速度は
西日本(2秒に1回点滅)と
東日本(4秒に1回点滅)で
違うという説があります。
ほたるが生息する場所
[1]カワニナがいること。
[2]水がきれいで水流に緩急の変化があること。
[3]水底に砂、レキがあること。
[4]上陸しやすい護岸であること。
[5]護岸の上には草が生え柔らかい土であること。
[6]暗く静かなところ。
出かけるなら雨上がりの風のない日に
自然のものに会いに行くときには、
自分の都合ではスケジュールは決められない。
飛ぶ力の弱いホタルは、
雨の日や風の強い日には出てこないし、
月明かりが明るかったり、
温度が低くてもあまり飛んでくれません。
良い条件は、
ほたるは求愛行動のために光るため、
その光が目立つ暗闇が好き。
また、水がキレイで、
上陸しやすい護岸がある場所、
カワニナがいる場所に多く生息しています。
雨上がりで気温の上がった、
むっとするような天気の夜。
せいぜい一週間ほどの命しかないホタルは、
そんな夜を選んで一斉に飛び交ってくれる。
今日が良さそうと思ったら、
急いで出かけよう。
ホタルが一番飛ぶのは
夜7時から9時くらいまでだからね。
誰もいない場所でホタルを探すのもいい
最近では清流の象徴のように
扱われているホタルだけど、
念のためにいえば、ホタルは決して
「清流のいきもの」じゃない。
昔ならどこにでもあった、
田んぼの横の、小さな流れ。
底には泥がたまっているような、
ごく普通の「里山」の川が、
ゲンジボタルのすみか。
農薬を使わず、自然のままの
川岸さえ残っていれば、都会の
そばでもまだまだ生き残っている場所はある。
本当のホタルの美しさに触れたいなら、
お祭り騒ぎのイベント会場を離れて、
足元を照らすライトを手に
近くの川を探してみよう。
地元の人に聞いてみるのもいい。
ホタル名所に比べれば数は少なくても、
静かな場所で巡り会う自然のままの
ホタルの姿は、きっと思い出に残るだろう。
もちろん、駐車場所に気を配ったり、
あぜ道を踏み荒らさないよう注意するのも忘れずに。
全国の主なほたる観賞スポット
https://weathernews.jp/s/hotaru/area.html
参考までに その他のほたる観賞スポット
まとめ
ほたるの観賞のマナー
[1]携帯のライト、カメラのフラッシュ、
懐中電灯、車のライトなどの人工の光は禁物!
[2]騒がずに静かに
[3]ゴミは持ち帰る
[4]蛍をつかまえたり、自宅に持ち帰らない